効率化の落とし穴_Vol.313

DXやIT化の文脈で「効率化」という言葉は非常に重要です。
しかし、効率化にはプラスの面だけでなく、
見落としやすい落とし穴も存在します。

落とし穴(1) 業務の目的を見直さず効率化する
昔からあるルールや、
管理のための管理といった
「本来不要な業務」をそのまま効率化してしまうケースです。

効率化の前に大切なのは、
その業務が何のために存在するのか、
成果にどう結びつくのかを明確にすることです。

目的が曖昧なまま効率化しても、仕事を増やすだけになってしまいます。

落とし穴(2) チェック体制が弱まりミスが増える
効率化を優先するあまり、
チェック工程を省略してしまうと、大きなミスにつながることがあります。
業務における重要な要素を見落とし、結果的に品質や信頼を損なうリスクが高まります。
効率化は「何を省き、何を残すのか」を慎重に見極める必要があります。

IT化=効率化の背景
「IT=効率化」という
イメージが強いのは、もともと経理や売上管理など、
すでに形が固まっていた業務をデジタル化することで成果が出やすかったからです。
しかし、まだ仕組みが固まっていない業務を
そのまま効率化すると、逆に混乱や無駄を生むことがあります。

効率化は大きな成果を生みますが、
安易に進めると逆効果になりかねません。
目的と成果を常に意識しながら、バランスよく取り入れていきましょう!

次回は「便利さの落とし穴」についてお届けします。
どうぞお楽しみに!

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熊谷美威プロフィール写真

Writer

スマイルアップ合資会社 代表 熊谷 美威(みのる)

DXコンサルタントとして活動。『新しいシステム開発の考え方』の普及活動を行っている。2012年kintoneに出会い、システム開発が根本から変わると大きな衝撃を受け、kintoneを自社及び顧客に導入。サイボウズAWARD2019 コンサルティング賞受賞。

1975年4月11日 宮城県登米市生まれ
好きな言葉:あきらめない
趣味:パソコン・野外活動・子供に遊んでもらう