アナログの大切さ_Vol.304

DX(デジタルトランスフォーメーション)を進めるうえで、
「すべてをデジタルにすればいい」と考えていませんか?
実は、アナログの方が優れている場面も多く存在します。

DXの目的を誤解しないこと

DXの本質は
「すべてを機械化すること」ではありません。
アナログでやっていたことを、
より価値ある業務に変えるための手段です。
その過程では、アナログとデジタルの両方を
上手に活用することが求められます。

アナログが活きるシーン

たとえば、何かを覚えるとき。
「紙に書く・口に出す・聞く」など、
体を使うことで記憶の定着が促されます。

これは完全にアナログの力です。
デジタル入力では得られにくい「脳の働き」が、アナログ作業には含まれています。

また、図面や資料を広げてみんなで議論する場面では、
紙のほうが把握しやすく、直感的に共有しやすいこともあります。

アナログ×デジタルの“合わせ技”が有効

現場では、小さなメモ帳に手書きし、あとでパソコンに入力する。
といった“ハイブリッドなやり方”が非常に効果的な場合もあります。

大切なのは「どちらが便利か?」ではなく、
「目的に合っているか?」という視点です。

目的に応じた使い分けを

アナログにもデジタルにも、それぞれの良さがあります。
どちらかに偏るのではなく、
業務の目的に合わせて使い分けることが大切です。

すべてをデジタルにするのではなく、
「何のために」「どんな手段を取るのか」を見極めて、
アナログとデジタルのバランスを取りましょう。
ぜひ参考になさってください。

次回は「ルールと整理」についてお届けします。
どうぞお楽しみに!

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熊谷美威プロフィール写真

Writer

スマイルアップ合資会社 代表 熊谷 美威(みのる)

DXコンサルタントとして活動。『新しいシステム開発の考え方』の普及活動を行っている。2012年kintoneに出会い、システム開発が根本から変わると大きな衝撃を受け、kintoneを自社及び顧客に導入。サイボウズAWARD2019 コンサルティング賞受賞。

1975年4月11日 宮城県登米市生まれ
好きな言葉:あきらめない
趣味:パソコン・野外活動・子供に遊んでもらう